談話室9月

『シリーズ・原子番号9・F』

原子番号9・F・フッ素Fluorine・原子量 18.99・ハロゲン族元素。

融点-19.67℃、沸点-188.11℃。常温で刺激性のある特有の臭気をもつ淡黄緑色の気体。天然にはホタル石、氷晶石などの成分元素として存在する。ガラスや白金さえも侵すため、単体で保存することは実質的に不可能であり、特殊な容器に化合物の状態で保存される。単体はフッ化水素(HF)を電解するかフッ化水素カリウム(KHF2)を電解することで得られる。有機フッ素化合物は、水や油をはじく、熱に強い、薬品に強い、光を吸収しない等の性質を持ち、撥水剤、表面処理剤、乳化剤、消火剤、テフロンコーティング剤等に用いられている。フッ素には、エナメル質の修復促進、歯質強化、菌の働きを弱めるなど、むし歯の発生を防ぐ効果があり、薬用ハミガキにフッ化ナトリウムが添加されている。フッ素化合物の人体への影響について、学校薬剤師部会でも以前議論された事があるが、高濃度フッ素配合薬用ハミガキ(1.450ppm)も通常の使用法であれば問題はないとされている。[K]

参考資料・化学辞典、大辞泉、朝日新聞社メディアビジネス局

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