談話室1月

『シリーズ・原子番号6・C』

原子番号6・C・炭素Cabon・原子量 12.01。融点4489℃、沸点3825℃、天然には単体としてダイヤモンド、黒鉛、無定形炭素 などの3種の同素体が存在するが化合物としては岩石圏、水圏、大気圏、生物圏などに豊富に存在する。ダイヤモンドは宝石であるが、その硬さを利用して研磨材や切削材料として用いられる。黒鉛は原子炉の中性子減速剤、各種の電極、るつぼ、鉛筆の芯、減摩材などに用いられる。無定形炭素はその形状や性質によって燃料その他いろいろな用途がある。粉末の活性炭は吸着材として重要であり、腎不全患者に用いられる吸着炭はまさにその性質を利用している。微粒子のカーボンブラックは顔料、印刷インキ、ゴムの充填(じゅうてん)剤などに、炭素繊維は高強度、高張性炭素繊維として各種スポーツ用品に用いられる。

工業的には化学薬品の原料となる石炭や石油の成分として、さらに有機化合物として生物圏の重要な構成成分である。生命の維持と機械その他の動力源として必要なエネルギーの大部分は、炭素とその化合物の酸化還元反応に仰いでいる。大学の授業に有機化学が有ったが、炭素Cを中心にO、H、N等を結合させて物質を合成したことを思い出す。今年も、牛ぎゅう~と情報を詰め込んでお届けします。よろしくお願いします。[K]

参考資料・化学辞典、大辞泉、朝日新聞社メディアビジネス局

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